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免疫抑制療法の進歩により腎臓移植の成績は向上しつつあるものの、免疫抑制が過剰であることに起因する術後のウイルス感染症が大きな問題となってきている。なかでもBKウイルス腎症は移植腎予後を左右する重篤な合併症であり、移植腎にみられる間質線維化の原因として重要である。今回、腎移植後1年目のprotocol biopsyで間質線維化の急速な進行が見られたが、尿中decoy細胞および血中BKウイルスDNAが陰性であり、抗SV40T抗体を用いた免疫染色でも陽性所見の得られなかった症例を経験したので報告する。3例とも母親をドナーとするABO適合生体腎移植症例であり、移植後の免疫抑制療法はタクロリムス、MMF、ステロイド、およびバシリキシマブで開始した。症例1は29歳女性。腎移植後血清クレアチニン値(S-Cr) 0.9mg/dLで退院し、1年目のS-Crは0.8mg/dLであった。症例2は31歳男性。S-Crは退院時1.9mg/dL、1年目1.7 mg/dL。症例3は29歳女性。S-Crは退院時0.9mg/dL、1年目1.1mg/dLであった。BKウイルス腎症との確定診断は得られなかったが、3症例とも免疫抑制薬を減量し現在経過観察中である。腎移植後の間質病変を考える上で興味深い症例と考え、報告する。 |