移植後11年目にネフローゼ症候群を呈した一例

新潟大学医歯学総合病院 血液浄化療法部
* 西  慎一
新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎膠原病内科学分野
中村  元、川村 和子、井口清太郎、後藤  眞、今井 直史、上野 光博、 下条 文武
新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎泌尿器病態学分野
中川 由紀、齋藤 和英、高橋 公太

症例は58歳男性。
1983年HD導入。
移植前よりC型肝炎抗体が陽性。
1995年米国で献腎移植を受け、S-Cr 1.6 mg/dlと安定していた。
2003年より尿潜血反応(+3)、蛋白尿(+)であった。
2006年3月ハワイ旅行で下肢浮腫出現。
帰国後検査で、尿蛋白14g/day、S-Cr 3.5mg/dl とNSと診断され3月23日入院。
3月29日に移植腎生検施行。
光顕では、メサンギウム増殖性糸球体腎炎と管内性増殖性糸球体腎炎の所見に加え、半月体形成を認めた。
径蹄壁は分節性に二重化していた。
IFでは、IgM、IgA、C3がメサンギウム領域主体に沈着、IgM、C3が最も優位であった。
電顕では、メサンギウム沈着物の他に上皮細胞下腔に小粒状沈着物の集合体が観察された。
NSの診断として、transplant glomerulopathy、IgA腎症、C型肝炎関連腎症が考えられた。
興味ある一例として報告する。


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