Transplant glomerulopathyにおけるレクチン経路の関与について

東京慈恵会医科大学 腎臓高血圧内科
* 山本  泉
東京女子医科大学腎臓総合医療センター
堀田  茂
Vanderbilt University
高橋 孝宗
東京女子医科大学腎臓総合医療センター 泌尿器科
田辺 一成
東京女子医科大学腎臓総合医療センター 小児科
服部 元史
東京慈恵会医科大学 柏病院病理
山口  裕

【目的】Transplant glomerulopathy(TG)は、糸球体係蹄の二重化を呈し、慢性拒絶反応の特徴的所見の一つである。TGの形態学的特徴は詳細に検討されてきたが、病因は依然として明らかではない。我々は、TGにおける糸球体係蹄のC4d沈着には、線状および顆粒状のパターンが認められることに注目し、classical pathwayだけでなく、lectin pathwayの関与があるかを検討した
【方法】TG20例及び病因の不明の間質線維化/尿細管萎縮10例に対し、C4d、mannose-binding lectin(MBL)、ficolin、MBL-associated serine proteases(MASP)及びPAL-E発現を蛍光抗体法により評価した。
【結果】TGにおいては、C4dの沈着部位は内皮下からGBMの間の領域に見られ、H-fi colinの発現は、C4d沈着部位に一致し、顆粒状に認められた。
【結論】TGの病因にLectin pathwayの関与が存在すると考えられた。


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