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【背景】近年主に長期経過後の慢性抗体関連型拒絶反応における糸球体C4dの診断、予後に対する有用性が報告されているが、移植後早期の糸球体C4dについての報告はない。
【方法】当院で2008年から2023年の間に腎移植を行ったプロトコル/エピソード生検検体を対象とした。糸球体C4dは蛍光抗体法により係蹄壁に沿って線状に中等度〜高度の陽性像を認めるものを陽性と定義した。移植後経過を超早期(〜1週間)、早期(2週間〜3ヶ月)、後期(4〜12ヶ月)に分けて推移を比較した。またPreformed あるいは1年以内のde novo DSAを認めた群(DSA群)解析を行った。移植腎予後にはeGFR30%低下で比較検討した。
【結果】観察期間内に施行された1576例の腎移植症例(1年以内に施行されたプロトコル/エピソード生検2785検体)を組み込んだ。Banffスコアによるg病変、cg病変と糸球体C4d所見はDSA陽性症例で多い傾向にあり、g病変の出現に次いで糸球体C4d、最後にcg病変が増加した。また糸球体C4dはDSAのMFI値と有意に相関していた(p=0.002)。そのためDSA群について解析を行った。病理所見についてはg病変と糸球体C4dがcg病変と関連していたが、ptc-C4dとは関連を認めなかった。抗体関連型拒絶反応を呈した集団の中では糸球体C4d陽性群で有意にeGFR30%低下が多かった。 (51.3% vs 80.6%, p=0.048)また移植糸球体症(cg病変)を呈した集団の中においては糸球体C4d陽性群で有意にeGFR30%低下が多かったが、(47.0% vs 92.3%, p=0.042)ptc-C4dでは有意な差を認めなかった。(71.4% vs 67.7%, p=0.990)
【考察】移植後早期の糸球体C4dはその後のcg病変顕在化や移植腎機能低下と関連している可能性が推察された。 |