 |
|
 |
腎移植後拒絶反応における血清可溶性PD-L1および腎組織中 PD-1/PD-L1発現の変化
Changes in soluble PD-L1 levels in serum and PD-1/PD-L1 expression in kidney tissue during allograft rejection after kidney transplantation |
|
|
| 東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科 |
|
| * |
林 綾香、山本 泉、川邊 万佑子、大木 悠太郎、横尾 隆 |
|
| 東京慈恵会医科大学 分子疫学研究部 |
|
|
|
|
|
【背景】免疫チェックポイント分子であるprogrammed death-ligand 1(PD-L1)およびprogrammed death-1(PD-1)は相互作用により免疫応答を抑制し、移植免疫寛容の成立に関与する。腎移植後の拒絶反応は移植腎機能予後を規定する重要な因子であり、機能障害に先行する早期免疫活性化を反映する非侵襲的バイオマーカーが求められている。可溶型PD-L1(sPD-L1)は全身の免疫状態を反映する可能性があるが、腎移植における意義は明らかでない。本研究では、血清sPD-L1および腎組織におけるPD-1/PD-L1発現の経時的変化を解析し、拒絶群と非拒絶群における挙動を比較するとともに、拒絶反応のバイオマーカーとしての可能性を検討した。
【方法】2006年3月から2023年6月までに東京慈恵会医科大学附属病院で腎移植を施行した腎移植患者101例を対象とした。血清sPD-L1は移植前から退院までの複数時点で測定し、拒絶反応と診断された症例および非拒絶例における挙動を比較した。さらに、0 hour腎生検、入院中および退院後のエピソード生検、プロトコール生検検体を用いて、PD-1およびPD-L1の免疫組織化学染色を行った。
【結果】血清sPD-L1値は移植後、腎機能の改善に伴い低下し安定化した。一方、抗体関連型拒絶反応発症時には急峻な上昇を認め、拒絶群では非拒絶群と比較して高値を示した。また、一部症例では血清クレアチニン上昇に先行して血清sPD-L1の上昇が認められた。さらに、抗体関連型拒絶例の腎生検組織では糸球体係蹄および尿細管周囲毛細血管内皮にPD-L1発現の亢進を認めた。
【結論】腎移植後拒絶反応時に血清および腎組織におけるPD-L1の上昇が認められた。血清sPD-L1は移植片内の免疫活性を反映し、腎機能悪化に先行して変動する可能性がある。特に抗体関連型拒絶反応における早期指標として有用である可能性が示唆された。 |
|
|
|
戻 る ページの先頭 |
 |
 |
 |