ABO血液型不適合腎移植例のC4d沈着の意義

名古屋市立大学 第三内科
* 加藤 正子、宇佐美 武、竹内  意、小山 勝志、及川  理
両角 國男、木村 玄次郎
名古屋第二赤十字病院 移植外科
幅  俊人、打田 和治

【目的】 ABO血液型不適合腎移植において,液性拒絶反応の評価は重要である.補体古典経路活性化を反映するC4dの傍尿細管毛細血管(以下PTC)への沈着と液性拒絶反応との関連を検討した.
【方法】 ABO不適合腎移植後90日以内に腎生検を施行した19例の光顕所見を1群)典型的液性拒絶(2例),2群)尿細管間質型+液性拒絶(9例),3群)尿細管間質型拒絶(3例),4群)拒絶反応無し(5例)とし,PTCへのC4d沈着の有無を蛍光顕微鏡を用いて観察した.また,対照として,ABO適合腎移植後90日以内に腎生検を施行した20例についても同様にC4d沈着の有無を検討した.[結果]1群および2群の液性拒絶例では11例中10例がPTCにびまん性に強陽性であった.液性拒絶を呈さない症例では,3群および4群の8例中7例が陰性で,ABO適合移植例では20例中19例が陰性であった.
【結論】 PTCへのC4d沈着の有無は鋭敏に液性拒絶反応を反映し,ABO不適合腎移植での病態解析に有用である.

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