移植腎に発生したPTLD-plasmacytic hyperplasiaの1例

市立札幌病院 泌尿器科
* 原田  浩、関  利盛、富樫 正樹、福澤 信之、篠島 弘和
同 腎移植科
三浦 正義、平野 哲夫
同 病理科
小川 弥生、高田 明生、田原 正彦、佐藤 英俊

 症例は25歳女性、MPGNによる慢性腎不全にて10年の血液透析を経て、2002年2月生体腎移植を施行した(ドナー:51歳母親、ABO血液型一致)。初期免疫抑制はTAC、MMF、PDの3剤で行い、graft functionは良好であった。移植後3か月目のprotocol生検にて通常の急性拒絶反応と異なるplasmacyteの公汎な浸潤からなる所見であった。画像上、リンパ節腫脹、他臓器における結節性病変の存在は認められず、移植腎に限局したPTLD-plasmacytic hyperplasiaの診断にて、ganciclovirの投与および、TACの中止、MMFからAZへの変更を行った。なお、EB virusの関与はISHおびび血中定量PCRにて否定的であった。6か月目の生検にてplasmacyteの浸潤はほぼ消失し、その後白血球減少にてPDの単剤のみ服用しているが15か月経過時移植腎機能もsCr0.7-0.8 mg/dlと良好に経過している。移植腎の温存が可能であったPTLDの1例を報告する。


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